Logicool MX Keys S|仕事用キーボードの最適解?打鍵感と静音性を徹底解説

PC周辺機器

「良いキーボード」の正解がここにある

Logicool MX Keys Sは、MXシリーズのフラッグシップキーボード。2019年発売の初代MX Keysの後継モデルとして2023年6月に登場した。見た目の変化はほぼない。だが、「地味だけど確実に良くなっている」と評価されることが多い、そういうタイプの進化をした製品だ。

結論から言えば、デスクワーク用キーボードとしてはかなり高い完成度。特にMX Master 3Sと組み合わせると、入力環境の満足度が一気に上がる。

打鍵感:パンタグラフの理想形

MX Keys S最大の魅力は、間違いなくこの打鍵感。パンタグラフ(シザー)方式のキーで、ストロークは1.8mmと浅め。しかし安っぽいペチペチ感は一切なく、押し込んだときにしっとりとした抵抗感がある。

キートップは中央が球面状にくぼんだ「パーフェクトストロークキー」を採用しており、指先が自然にキーの中心に導かれる。ブラインドタッチでの打ち間違いが減る設計で、効果を実感しているユーザーも多い。

メカニカルキーボードのような派手な打鍵感はないが、1日8時間以上タイピングするような環境では、この「疲れない打鍵感」が本当にありがたい。ノートPCのキーボードに近い感覚だが、それをさらに上質にした印象だ。パンタグラフの理想形という声も多く、メンブレンでここまで心地よい打鍵感が出せるのかと驚く人も少なくない。

静音性:オフィスの味方

打鍵音は約35dBと、ワイヤレスキーボードの中でもトップクラスの静かさ。隣の席の同僚に迷惑をかけないのはもちろん、Web会議中にタイピングしてもマイクが拾いにくいレベル。

メカニカルキーボードの「カチャカチャ」音が好きな人には物足りないかもしれないが、仕事道具としては静かであることが正義だ。カフェ作業が多い人にも安心しておすすめできる。

Smart Actions:期待と現実

前モデルからの最大の変化が、マクロ機能「Smart Actions」への対応。Logi Options+アプリ上で設定すれば、特定のキーにマクロを割り当てられる。

例えば「朝の仕事開始」というマクロを組めば、ワンボタンでSlack・メール・ブラウザをまとめて起動できる。ChatGPTとの連携テンプレートも用意されており、選択したテキストをAIに投げて返答を受け取るといった使い方も可能だ。

ただし、Smart Actionsは万能ではない。動作のタイミング調整が必要な場面があったり、Logi Options+自体がたまにクラッシュしたりと、まだベータ版的な不安定さが残る。「使いこなせば便利だが、設定に時間がかかる」という評価が多い。過度な期待は禁物だが、ポテンシャルは感じる機能ではある。実際、Smart Actionsは「まだ発展途上だが将来性がある」という評価が大勢で、今後のアップデート次第で化ける可能性を秘めている。

マルチデバイス:Easy-SwitchとFlow

キーボード上部のEasy-Switchボタンで最大3台のデバイスを瞬時に切り替えられる。Windows・Mac・iPadなど、OSが違っても問題なく動作し、キーラベルもOS別の表記が併記されているので迷わない。特にMac環境でのマルチデバイス切り替えの安定性も良好で、macOSメインのユーザーでも安心して使える。

さらにLogicool Flowを使えば、MX Master 3Sマウスと連携して、画面端にカーソルを移動するだけでデバイス間をシームレスに行き来できる。キーボードも自動で接続先が切り替わるので、デュアルPC環境での作業効率が格段に上がる。

前モデルからの変更点

初代MX Keysからの主な進化ポイントは以下の通り。

  • 接続方式がUnifyingからLogi Boltに変更(より安定・低遅延)
  • Smart Actions(マクロ機能)に対応
  • 絵文字キー・マイクミュートキーを新搭載
  • バックライトの点灯時間をアプリで細かく設定可能に(5秒〜30分)
  • ペイルグレーのカラバリが追加

劇的な変化ではないが、特にLogi Bolt対応は接続安定性の面で大きい。旧モデルのUnifyingレシーバーとは互換性がないので、買い替え時は注意が必要だ。

バッテリー:バックライトが鬼門

バッテリーはバックライトOFFで最大5ヶ月、ONで最大10日。この差が大きい。バックライトを常時つけたい人にとっては、10日ごとの充電は正直面倒に感じるはず。

近接センサーによるスマートイルミネーション(手を近づけると自動点灯)が搭載されているので、常時ONにしなくても必要なときだけ光らせることは可能。USB-C充電なのでケーブルに困ることはないが、MX Master 3Sの70日持ちと比べると物足りなさがある。バックライトのバッテリー消費は、MX Keys Sの数少ない明確な弱点として広く認識されている。

MX Master 3Sとの組み合わせ

当サイトでもレビューしているMX Master 3Sとの組み合わせは、まさに鉄板。統一されたデザイン言語、Logicool Flowによるシームレスなデバイス間移動、Logi Options+での一元管理と、セットで使うことで真価を発揮する。

LogicoolはMX Keys SとMX Master 3Sをセットにした「MX Keys S Combo」も販売しているので、両方まとめて揃えたい人はそちらもチェックしてみてほしい。

こんな人におすすめ

  • 毎日長時間タイピングするデスクワーカー
  • 静音キーボードを探している人
  • 複数のPC・デバイスを使い分けている人
  • メカニカルのカチャカチャ音が苦手な人
  • MX Master 3Sや3を既に持っている人

ゲーミング用途やメカニカルの打鍵感を求める人には向かない。あくまで「仕事で毎日使う道具」として最適化されたキーボードだ。

まとめ

MX Keys Sは、派手さはないが「毎日8時間使って疲れない」という、仕事道具として最も大切なポイントをしっかり押さえた製品。打鍵感の上質さ、静音性、マルチデバイス対応と、デスクワーカーに必要な機能が過不足なく揃っている。Apple Magic Keyboardの代替としても高く評価されており、Logi Options+による柔軟なカスタマイズ性を含めれば、総合力では上回る場面も多い。

Smart Actionsはまだ発展途上の部分があるが、今後のアップデートで化ける可能性を秘めている。バックライト使用時のバッテリーと重量だけが明確な弱点だが、デスク据え置きで使う分には大きな問題にはならない。

約17,000〜19,000円という価格は安くはないが、前モデルからは実質的に価格が抑えられており、同じ高品質がより手頃に手に入るようになった。毎日使うキーボードへの投資として考えれば、MX Keys Sは確実に元が取れる選択と言えるだろう。

スペック

メーカー Logicool(Logitech)
型番 MX Keys S(KX800s)
キー方式 パンタグラフ(シザー)/ メンブレン
キー数 113キー(日本語配列)
キーストローク 1.8mm
キーピッチ 約19mm
押下圧 60g
接続 Bluetooth / Logi Bolt USBレシーバー
バッテリー 1500mAh(バックライトON時 最大10日 / OFF時 最大5ヶ月)
充電 USB Type-C
バックライト スマートイルミネーション(近接センサー搭載・白色LED)
サイズ 430.2 × 131.63 × 20.5 mm
重量 810g
対応OS Windows / macOS / iPadOS / ChromeOS / Linux
カラー グラファイト / ペイルグレー
価格帯 約17,000〜19,000円

良かった点

  • パンタグラフ方式ながら上質でしっとりした打鍵感。長時間タイピングでも疲れにくい
  • 約35dBの静音設計で、オフィスやカフェでも周囲を気にせずタイピングできる
  • Smart Actionsでマクロ操作が可能。定型作業をワンボタンで自動化できる
  • 最大3台のデバイスをEasy-Switchで瞬時に切り替え。WindowsとMacの混在環境にも対応

気になった点

  • バックライトON時のバッテリーが最大10日と短め。こまめな充電が必要
  • 重量810g・幅43cmで持ち運びには不向き。完全にデスク据え置き前提
  • バックライトが白色のみで明るさも控えめ。暗所での視認性は期待しすぎないほうがいい
  • 価格が約17,000〜19,000円と、キーボードとしてはかなり高額

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