Sony WH-1000XM5|ノイキャン最強は本当か?性能・評判を徹底解説

イヤホン・ヘッドホン

結論から言うと「普段使いの最適解」

Sony WH-1000XM5は、派手さよりも日常での使いやすさを徹底的に磨いたヘッドホンだ。ノイキャンの効き、装着感、接続の安定性など、毎日使う上で不満が出にくい完成度の高さがある。

一方で「前モデルから劇的に変わったか?」と言えば、進化は堅実。前モデルXM4の9割の性能という見方もあり、XM4ユーザーが急いで買い替える必要があるかは微妙なところだ。

ノイズキャンセリング:電車の中が図書館になる

最も評価が高いのはノイキャンの性能。8つのマイクを使った自動最適化が効いているのか、電車に乗った瞬間にスッと騒音が消える感覚がある。ヘッドホン全体で見ても、ノイキャン性能はトップクラスと言い切って良いレベルだ。

カフェでの作業中も、隣の会話がほとんど気にならないレベルまで遮断してくれる。風切り音への対策も改善されていて、前モデルで指摘されていた屋外でのボコボコ音がかなり軽減された。

ただし、完全な無音になるわけではない。特に人の声の高い周波数帯は多少漏れてくる。また、ノイキャンの効きは正しい装着が大前提になる。イヤーパッドが耳の周りにしっかり密着していないと、遮音性能が大きく低下するので、装着時のフィット感は意識して確認したい。

音質:バランス重視で万人向け

音の傾向はフラット寄りで、どんなジャンルでも破綻しにくいチューニング。ボーカルの輪郭がくっきりしていて、ポップスやJ-POPとの相性が特に良い。

LDAC接続時のハイレゾ再生では、楽器の分離感がさらに向上する。ピアノの残響やアコースティックギターの弦のニュアンスなど、細かい表現が聴き取れるのは楽しい。

ただし注意点として、デフォルトの音質は低音と高域が強調されて中域がやや凹む傾向がある。そのため弦楽器や管楽器を多く聴く人は、EQなしだと音がこもって感じる場合がある。アプリのイコライザーで中域を補正すると見違えるほど改善するので、購入後はぜひ調整を試してほしい。EDMやヒップホップなど低音のパンチを求める人にも、イコライザーでの調整をおすすめする。

なお、有線接続時の音質はBluetooth時と比べて劣るため、ワイヤレス前提で使うのがベストだ。飛行機内などで有線接続を考えている人は、この点を頭に入れておいた方が良い。

装着感:250gの軽さは正義

前モデルXM4から約4g軽くなった250gという重量は、数字以上に体感差がある。ヘッドバンドの側圧も適度で、2〜3時間の連続使用でも耳や頭頂部に痛みを感じにくいとの評価が多い。

イヤーパッドはソフトレザー素材で肌触りが良い。ただし夏場は蒸れやすく、長時間の使用は厳しいと感じる場面もある。これはオーバーイヤー型の宿命なので、夏場メインの人はイヤホンタイプのWF-1000XM5を検討しても良いだろう。また、ヘッドバンドの跡が髪に残りやすいので、外出前の装着には少し気を使う必要がある。

マルチポイント接続が地味に便利

多くのユーザーが重宝しているのがマルチポイント接続。PCで作業中にスマホに着信が入ると、自動的にスマホ側に切り替わる。会議が終わればまたPCの音声に戻る。この切り替えがスムーズで、いちいちBluetooth設定を開く必要がない。

リモートワーク中心の生活では、この機能だけでも選ぶ価値があるだろう。

気になった点:折りたたみ非対応と持ち運びリスク

最大の不満は折りたたみ構造が廃止されたこと。XM4では平たく折りたためたが、XM5はフラットにはなるものの、コンパクトにはならない。付属のケースも大きく、カバンの中でかなり場所を取る。

さらに気になるのが、ヒンジ部分の耐久性だ。持ち運び中にヒンジが破損したという報告が散見されるため、カバンに入れる際はケースに収納し、上から重い物を載せないように注意したい。

また、設定用のアプリ(Headphones Connect)はスマホ専用で、PC向けのアプリが提供されていない。PCメインで使う人はイコライザー調整などをスマホ経由で行う必要があり、ここは不便に感じるポイントだ。

外出先に毎日持ち歩く人にとっては、これらは地味にストレスになるポイントだろう。

こんな人におすすめ

  • リモートワークでWeb会議が多い人
  • カフェや電車など騒がしい環境で集中したい人
  • 音質と快適性のバランスを重視する人
  • Apple製品以外のスマホ・PCをメインで使う人

逆に、AirPods Max対抗のファッション性を求める人や、重低音ゴリゴリの音楽体験を求める人には、別の選択肢を検討した方が良いかもしれない。

まとめ

WH-1000XM5は「毎日使うヘッドホン」としての完成度が非常に高い。ノイキャン、音質、装着感、接続性のすべてが高水準にまとまっていて、大きな弱点がない。2年以上使ってもバッテリーの劣化を感じにくいという声もあり、長く付き合える耐久性も備えている。

前モデルXM4との差は劇的ではないため、XM4を持っている人は無理に買い替えなくても良い。ただし初めてのハイエンドノイキャンヘッドホンとして選ぶなら、現時点でこれ以上バランスの良い選択肢はなかなかないだろう。

価格は約5万円とヘッドホンとしては高額だが、リモートワークの生産性向上や通勤時間の質を考えると、十分にリターンのある投資と言えるだろう。

スペック

メーカー Sony
型番 WH-1000XM5
タイプ オーバーイヤー密閉型
ドライバー 30mm
重量 約250g
バッテリー 最大30時間(NC ON)
充電 USB Type-C(3分充電で3時間再生)
対応コーデック SBC / AAC / LDAC
ノイズキャンセリング 対応(自動最適化)
マルチポイント 2台同時接続対応
価格帯 約45,000〜50,000円

良かった点

  • ノイズキャンセリングの効きが非常に強力で、カフェや電車内でもほぼ無音になる
  • 長時間着けていても耳が痛くなりにくい軽量設計
  • マルチポイント接続でPCとスマホを同時に繋げるのが便利
  • マイク性能が高く、リモート会議でも相手に声がクリアに届く

気になった点

  • 前モデルXM4と比べて折りたたみができなくなり、持ち運び時にかさばる
  • 低音の迫力は控えめで、重低音好きには物足りない可能性がある

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